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Channel: 道にあるちょっと古いもの
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(仮称)稲ヶ崎隧道

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【名称】不明
【所在地】君津市草川原
【竣工】不明
【延長】約100m(目測)
【幅員】
【高さ】



2013年3月23日訪問

(仮称)稲ヶ崎隧道

君津市草川原、亀山湖の湖畔。現在地はこの辺り(←クリック) ここから目的地までは徒歩で向かう。

車を停めると、たまたまご近所の方とすれ違ったので少し立ち話を。

「釣りですか?」
「いえ、この先のトンネルをちょっと見に・・・」(←この返事をするのがいつも恥ずかしい)
「あぁ、そうでしたか」

そして、目的の隧道についての情報を教えていただいた。それについては追々。

(仮称)稲ヶ崎隧道

廃隧道があるだけでどん詰まりの道なのに、意外なほど広くて整備されている。

(仮称)稲ヶ崎隧道

そっか、現役の農地へのアクセス道だからなんだ。

ってか、いよいよ登場か?堀割らしきものが見えてきた。一番ドキドキする瞬間!

東側より。

(仮称)稲ヶ崎隧道

噂には聞いてたけど、埋もれかかってる(^-^; ただ、先程の地元の方によれば、年に1~2回は人が入っているそうだ。我々のような趣味者がって意味ではなく。

(仮称)稲ヶ崎隧道

東側坑口。

(仮称)稲ヶ崎隧道

東側坑口から内部を望む。先の光は見えない。閉塞しているという話は聞いていないがどういうこっちゃ。

(仮称)稲ヶ崎隧道

坑口付近が一番歩きにくかったが、さほど苦労せずに前進できる。ただ、コケると痛そうなので一応は慎重に。

なお、本日は作業着にヘルメット着用。これで人に見られても不審がられる心配はなし!役場か業者の人が仕事しているんだと思われるはず(?)D氏やM氏がいつも使っている技だ。Q氏のスーツ姿も本質的には一緒かと。それよりなにより、ヘルメットに頭を保護していると安心感が違う。何もかぶっていなかったら、かなりヒヤヒヤしていたかと思われ(^-^;

(仮称)稲ヶ崎隧道

内部から見た東側坑口。

(仮称)稲ヶ崎隧道

真新しいコンクリの蓋をもつ側溝。内部には東側の田んぼから引かれた水が隧道奥に向かって流れている。

「トンネルの下に水路があって・・・」という話だったけど、どういうことだろう?との時点ではちょっと拍子抜けしていた。でも、目ざとい方はもう気付いちゃったかな?

(仮称)稲ヶ崎隧道

暗闇の行き先も気になるが、まずは左側に注目!

(仮称)稲ヶ崎隧道

側溝は脇の穴に吸い込まれていた。

(仮称)稲ヶ崎隧道

のぞき込んでみる。あぁっ、やっぱり、二五穴だ!水路って言ってたのはコレだったんだ。件の地元の方の話によれば、江戸時代に造られたもので、東大演習林の方から水を引いているとのこと。そして、年に1~2回は保守作業もしているそうだ。

自宅に戻ってから調べてみたところ、草川原村(当時)で明治10年に野村喜惣治という人物により灌漑用水が引かれ、7町歩余の田が開墾されたという記録を見つけた(「角川日本地名大辞典12・千葉県」P.326) ただし、こことその灌漑用水の関係は不明。

(仮称)稲ヶ崎隧道

さて、前進再開!

(仮称)稲ヶ崎隧道

地質が少し変わってきたか?

(仮称)稲ヶ崎隧道

ライトの光を絞ってみると、、、どうやら先はカーブしている模様。

次のチェックポイントは数メートル先に見える左の凹み。

(仮称)稲ヶ崎隧道

ここで水路は再び隧道に合流し、、、

(仮称)稲ヶ崎隧道

斜め前方のこの穴に通じている。

そうだ、「トンネルの下を水路が通っている」って言ってたっけ。これでさっき聞いた話の内容が完全に納得できた!

あくまで憶測だが、、、もともとここには、江戸時代もしくは明治初期に掘られた二五穴があって、その後、交通のためにこの隧道が水路の途中をぶち抜くような形で掘削されたのではないだろうか?

(仮称)稲ヶ崎隧道

さらに進むと地質はより安定してきたようだ。この辺が一番歩きやすかった。

(仮称)稲ヶ崎隧道

ん!またしても水路!

ここも水が流れていたし、方角的に隧道の路盤の下を水が通っているのは間違いないのだが、どちらに通じているのかは不明。このまま真っ直ぐ進むと山の中になってしまうが、ひょっとしたら途中で折れ曲がって西の田んぼの方に繋がっているのかもしれない。

(仮称)稲ヶ崎隧道

カーブが近づいてきた。手前の横穴から土砂が流れ出している(^-^;

(仮称)稲ヶ崎隧道

防空壕なのか分岐する支線なのか、はたまた本来の坑口なのか今では想像がつかない。ただひとつ言えるのは、この先を掘り抜くと亀山湖に飛び出すだろうということ(^-^;

(仮称)稲ヶ崎隧道

おっと危ない(^-^; 電線でも設置されていたのかな?

(仮称)稲ヶ崎隧道

そしてカーブにさしかかった。このカーブ、ほとんど直角。これで光が全然見えなかったんだ。

(仮称)稲ヶ崎隧道

角に開いていた謎穴。

(仮称)稲ヶ崎隧道

さて、西側の坑口だが、埋まりかかってる。まぁ、絶望する程の狭さではなく、腰をかがめれば余裕で通られそうだ。

(仮称)稲ヶ崎隧道

写真撮影や動画撮影で都合3往復したが、一度頭を天井に打ち付けてしまった。まったく痛くなかったよ。ヘルメット万歳 ヽ(^o^)丿

(仮称)稲ヶ崎隧道

振り返り。

(仮称)稲ヶ崎隧道

西側坑口。

(仮称)稲ヶ崎隧道

坑口の全体像を撮りたかったのだが、これが精一杯。

(仮称)稲ヶ崎隧道

少し離れるともうこれ。これじゃすぐ手前に行くまで隧道があるなんて気付かないだろうなぁ。。。

(仮称)稲ヶ崎隧道

隧道の先の道。数十メートルで林道片倉三石線の起点付近に出る。

実はこの30分程前、前方から偵察して引き返していた。この写真からは判りにくいが、道は結構危険。倒木はあるし崩落しているし。ここで足を滑らせると、亀山湖までいっきに滑り落ちる可能性が高いのでご注意のこと(^-^;

     ※     ※     ※

おまけ動画。



暗くて見づらい場面が多いけど(^-^;




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