●登場人物
・ヒカルド艦長…USSエソタープライズ艦長、地球人。冷静かつ博学な指揮官
・ラタコー…USSエソタープライズ副長、地球人。少し女癖が悪いとの噂有
・メータ…USSエソタープライズ主任パイロット、アンドロイド。有能だが空気を読めないのが悩み
・モーフ…USSエソタープライズ保安主任、クリソゴソ人。勇敢な戦士
・ドーグ…地球侵略を試みる有機体と機械のハイブリット生命体。個別の意志をもたず集合意識をもって行動する。また異種族を瞬時に同化する。
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ピ~ヒャ~ピ~ヒャ~、パッパパ~パ~パパパパ~パパ~♪
Tunnels, the final frontier. These are the voyages of the star ship ESOterprise...
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4人の行動は奇妙なものだった。
dooboongooは天井をしばしじっと見つめていたかと思うと、壁面にとりつき、岩にロープを架けた。
「レスキューの訓練でしょうか?」ささやくウォーフに対し、「縄使いなら俺もなかなかのものだぞ」相変わらずニヤケ顔のラタコー。下ネタが苦手のヒカルドはため息をつく。「あ、彼の行動も見るんだ」
ヒカルドはもう一人の長身の男を指さした。
その長身の男、クイック・ミックは21世紀のビジネスウェアに革靴という、場違いな姿で汚水が流れる横穴に入りこもうとしていた。
「あんな格好で彼は何をしているのでしょう?」「姿からして、彼はビジネスマンだ。しかし… こんなところで活動するとは。ひょっとしたらあの先でドラッグの取引でもしようとしているのかもしれない」光線銃を麻痺にセットする4人。
すると今度は、隧酷険がやおら懐から携帯用の食料を取り出しほおばり出した。
「こんな所で飯を食って美味いのか?」「よほど腹が減っているのだろう。さもなくば、これから何か大仕事を始めるのかもしれないぞ」
やがて、彼らは暗いトンネルの中で写真を撮影し、踊り、歌いはじめ意味不明な言葉を発しだした。
「『爆風で抜糸、かすがいがろーらんごす今日だIN』と彼らは言っているようですが…」「全く意味がわからん、何かの暗号か?」
「艦長!もう我慢できません、行動を起こすべきです。彼らを逮捕して真相を聞き出しましょう」
イライラが頂点に達しつつあるモーフ
「まぁ、落ち着くんだモーフ。メータ、彼らの精神状況は?」
「トリコーダーの分析によれば現在の彼らは血圧・心拍数共に若干上昇していますが、精神に異常を来すようなホルモンバランスの変化、薬物使用の兆候などは見られません」
「仕方がない、彼らの仲間を装って接触を試みるとするか」
ヒカルドが言いかけると、突如トンネルの中に強力な光が差し込んだ。
「艦長、あぶないっ。ましきが武器を起動しようとしているようです」
ラタコーの言葉に4人は一瞬凍り付いた。彼らの視線の先には奇妙な装置を身にまとったましきの立ち上がる姿があった。ドーグが接触しようとしていたノダーとはましきの事だったのか?彼は同化されてドーグの一員に改造されてしまったのか?
(第4話に続く)
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新スタートンネレック 第3話
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