【名称】田渕第二隧道(たぶちだいにずいどう)
【所在地】市原市田淵
【竣工】1972(S47)年3月(改修?)
【延長】172m(「平成16年度道路施設現況調査」より)
【幅員】
【高さ】
2013年6月9日訪問
この日はここからスタート。田淵会館。
県道172号を進んで、それからどうしようか、、、まだ決めていなかったが、まぁその先は気分で行き先を決めるという方針でw
8分後、最初のトンネルが見えてきた。西側より。
ん、何か手前にあるぞ、、、
ま、まだ時間はあるし、ちょこっと見ていこうか、、、
と、軽い気持ちで覗いてみたところ、何やら悩ましげな横穴が、、、(^-^;
前方から涼しい風が吹いてくる。しまった、320ルーメンを忘れてきちゃった。今日は使いそうにないと思っていたのだが、、、
で、フラッシュを焚いて撮った一枚。
ヒエー、ここはゲジゲジ博士、よろしく(;´Д`)
あぁ、怖いモノ見ちゃったよ(;´д`)ゞ
気を取り直して、西側坑口、、、、なのだが、またあった( ゚д゚)ハッ!
まず坑口の右側にある穴。。。
スルーする訳にはいかないので、とりあえず覗き込む。右に横穴が開いているようだ。どうやら、さっきの穴につながっているようだ。
そして左にも、、、(;´Д`)
軽くオエッとしたくなるような臭いとともに冷たい風が吹いている。どこに続いているんだぁぁぁ(゚Д゚;)
きっと、ここも三度の飯より穴が好きなゲジゲジ博士のまきき氏が担当してくれるはず。おいらはちょっと、、、(;´д`)ゞ
と、ここまでで随分と枚数を費やしてしまったが、西側の扁額。「たぶちだいにずいどう/昭和47年3月竣工」
たぶん東側の坑口は漢字表記なのだろう。千葉の伝統的スタイルだ。
西側坑口から内部を望む。
内部から見た西側坑口。
「平成16年度道路施設現況調査」によれば、このトンネルの延長は172m。また竣功は扁額に記された通り昭和47年になっている。しかし、明治の地形図には既にこの場所に隧道の記号が記されている。ちなみに、隧道データベースでは、1906年(明治39年)竣功の台座隧道がこの隧道に該当している。さらに、まきき氏が現地で聞き取り調査したところによれば、この路線には旧隧道はない、つまりすべて改修されたものとのこと。
以上を総合すると。このトンネルは明治に竣功し、40年程前に大規模な修復を受けているということになるようだ。
東側坑口。
東側の扁額。「田渕第二隧道/昭和47年3月竣工」
ん???
ここの地名、田「淵」じゃなかったっけ?
淵も渕も元々は同じ字(渕は淵の俗字)なので、完全に間違いという訳ではないのだが、、、 ちなみにこの東にあるトンネルの扁額も「田渕第一隧道」となっている。
東側坑口から内部を望む。
内部から見た東側坑口。
東側より。
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※<<重要>> ここからはフィクション (読み飛ばし推奨)
昭和4●年、列島改造ブームに沸く日本では各地で道路整備が盛んに行われていた。房総の山奥も例外ではなく、明治から大正にかけて建設された狭隘な素掘り隧道が次々と近代的なトンネルに改修されていった。
そのようなトンネルのひとつが今、まさに完成しようとしていた。某大手ゼネコンの現場監督Dと部下のMは改修のなった真新しいトンネルに扁額をとりつけようとしていた。
「た、た、大変です、D先輩!」
「ん、どうしたのMちゃん?」
「扁額の文字が淵ではなく渕になっています」
「あ~、これね。オレもさっき気づいたよ。ったく誰が間違えたんだよ。でも明日から新しい現場に行かなきゃならないし。このまま貼っちゃうしかないだろ」
「せ、せ、先輩。新しく裏に彫り直しましょう。わたくしめの開発した『マエワ53号』なら10分で彫り直すことができます。調整に5時間程かかりますが…」
「いいって、いいって。誰も気づいたりしないよ」
「いえいえ。わたくしめの道具箱の中に確か… (あたふたあたふた)」
Mが道具箱の中を探している間に、Dは慣れた手つきで扁額を設置した。
「オーケーっ。問題なしっ!さっ、Mちゃん、今日は完成祝いだ。勝浦の梅の家さんで一杯やろうよ」
「せ、せ、先輩。いけません、ならせめてパテ埋めしてラッカーで塗装して…」
「大丈夫だって。さ、早くアワビや伊勢エビを食べに行こうよ。菊●も1ケース用意しておいたからさ。これで鋭気を養って新しい現場でも頑張ろうよ」
「アワビ」「伊勢エビ」「菊●」の三種の神器の前にMの完全主義精神はあえなく膝を屈した。
「そ、そうですね、、、わたくしめでよければ喜んでお供します、いやさせてください」
そしてシルバーの四輪駆動車で2人は現場を後にした。
宿に向かう道中…
「ところでMちゃん。今日は呑みすぎないでよー。この前は大変だったんだから」
「そういえば、この前はもう一人酔っぱらいがいて大変でしたねぇ。。。アイツ、なんて言いましたっけ?」
「う~ん、覚えていないなぁ。またアイツがいたら、大手飛車角金銀取りでもかけて撃退してやろうよ」
「そうですね、また我々の菊●を横取りされたりしたらたまったものじゃありません。先輩の華麗な駒さばきで追っ払ってください」
楽しげに語り合う2人。日本がまだ高度経済成長を続ける生き生きとしていた時代であった。
※この話はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。
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田渕第二隧道
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