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寺谷トンネル

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【名称】寺谷トンネル(てらやつとんねる)
【所在地】南房総市和田町中三原
【竣工】1979(S54)年8月
【延長】104.00m
【幅員】5.50m
【高さ】4.50m



2015年4月19日訪問

寺谷トンネル

千葉県道296号和田丸山館山線(わだまるやまたてやません)のトンネル。西側より。

寺谷トンネル

西側坑口。

ポータルの左脇に扁額を置くデザインって珍しいのではないだろうか?

寺谷トンネル

ロックシェッドかスノーシェッドを兼ねているかのような坑口だが、南房総は滅多に雪など降らない。

寺谷トンネル

西側の扁額。「てらやつトンネル」

寺谷トンネル

坑口右の銘板。「寺谷トンネル/1979年8月/延長104.00m/幅員5.50m/高さ4.50m/千葉県」

西暦で表示されているのも珍しい。さて、この銘板によれば1979年に建設されたことになっているが、これは改修時期だろう。よくあることだが、明治の地形図にもここに隧道のマークが記されている。

寺谷トンネル

西側坑口から内部を望む。

寺谷トンネル

内部から見た西側坑口。

寺谷トンネル

内部は、まぁ、普通の巻き立て。

寺谷トンネル

そして東側へ抜ける。

寺谷トンネル

東側坑口。

寺谷トンネル

ぬぬっ!わらじ(゚д゚)ハッ!!

ここだけでなく、近隣の隧道、橋梁、切り通し(隧道跡)などで何度かこの「わらじ」を見かけた。当日はどういう謂われのあるものなのか判らなかったのだが、「釜滝トンネル」の記事にコメントを頂いた一読者様からご教示をいただいた。コメント欄に埋もれさせてしまうのはもったいない情報なので、勝手ながら引用させていただくことに。

本日のわらじは、民俗学に言う所の道切りの一つで、道祖神と同じように、ムラの境界を示し、外部からの厄災を防ぐための物ではないかと考えられます。
 古くは柳田国男「石神問答」『定本柳田国男全集』12巻、近年の千葉県に関わる業績としては『千葉県の歴史』別編・民俗1(総論)民俗2(各論)を御参照下さると宜しいかと存じます。
 猶、御引用のまさき様御発言にもあります通り、道切りを含め、民俗的慣行は、予想外に継続して行われるものは多くはなく、何かの機縁で想い出したように為される事がしばしばあります。大震災で死者が多く出たので、それを機縁として昔の慣行を知って居る付近の住民が再び道切りを始めたのかも知れません。

(一読者様から頂いたコメントより)

また、まきき氏の情報によれば、2011年の震災以後、鴨川近辺で見られるようになったとのこと。

寺谷トンネル

東側の扁額。「寺谷トンネル」

寺谷トンネル

東側坑口から内部を望む。

寺谷トンネル

東側より。



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