【名称】小戸隧道(おどずいどう)
【所在地】南房総市小戸/和田町下三原
【竣工】1928(S3)年(「隧道データベース」より)
【延長】49.3m(同上)
【幅員】3.56m(同上)
【高さ】不明(同上)
【撤去】1979(S54)年(同上)
2015年4月19日訪問
南房総市小戸(旧丸山町)、千葉県道296号和田丸山館山線(わだまるやまたてやません)にて。現在地はココ(←クリック) 北東を向いている。
この正面の切り通しがかつての隧道… という訳ではない(^-^; いかにも隧道を開削した跡のように見えるが、迅速測図まで遡ってもここは切り通しだったようだ。
しかしこの切り通し、ちょっと面白いものがあった。
左の法面に4つほど穴というか凹みがあり、石像や石碑が祀られている。
まずは…
お地蔵さんと牛頭観世音。牛頭観音って日本のオリジナルなんだって?(^-^; なお、南房総は牛が大事にされていたのか、ここ以外でも何ヶ所か牛頭観音を見かけた。
次の凹みには…
馬頭観世音が。でも、少し肩身が狭そう(^-^;
さて、今度は大所帯。
中央は青面金剛。
そして左右を固めるのは…
「庚申」「庚申」「庚申」「庚申」…
庚申信仰の一大サンクチュアリの観を呈している(笑)
そして4つめの凹みにはお地蔵さん。ちょっと機嫌が悪そう(^-^;
切り通しを西に抜けて振り返り。
※ ※ ※
少し進んで現在地はココ(←クリック)
この先の切り通しが正真正銘の隧道跡。
(この地図は、時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」((C)谷 謙二)により作成したものです。)
さて、いつものように旧版地形図との対比を。左が昭和19年部修・昭和22年5月30日発行の地形図、右が現在の国土地理院の地形図だ。西側の道が現在と違っている。
次は航空写真。国土地理院が1974年12月31日に撮影したもの(CKT7414-C29B-14)を拡大加工したもの。正直、隧道があるように見えないのだが、周囲の地形からここではないかと(ちょっと自信がない)。しかし、幅員が4メートルもない小さな隧道なので、このようなものなのかもしれない。
さて、隧道跡の切り通しを西側より。
ここも左(北側)の法面に凹みがある。
石像がいくつか並んでいる。
「安政(異字体)七庚申二月吉日」
これも庚申塔なのかな?
右の法面。
振り返り。
東側より。ここからは旧和田町。
※ ※ ※
さて、その先にもまた切り通しが。現在地はココ(←クリック)
残念ながらここも隧道跡ではない。先ほどの旧版地形図を見ると、この付近で道が蛇行しているので、切り通しになる以前は南側の山を回り込む道が本線だったのかもしれない。
東側より。
にほんブログ村
古道・廃道 ブログランキングへ
任天堂“驚き”を生む方程式