一昨日アップした「柚ノ木線支線の素掘隧道」だが、公開の翌日、まきき氏からツッコミ情報がもたらされた。
なお、以下は上記記事の話の補足なので、そちらを読んでから読んでいただけると内容が解りやすいので、そちらも併せて読んでいただければ幸いである。
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「こら、おっさん!相変わらずツメが甘いなぁ!ワシが撮った写真をめぐんでやるから、よく見ろや! ホレ(゚Д゚)ノ⌒■」とまきき氏からのお叱りが。
「ははぁっ。恐縮です。お手数おかけします」ペコペコ
ということで、これは、まきき氏が10年程前に撮影した写真。
実は、自分も、(探索当日はすっかり忘れていたのだが)後で思い出したことがあった。チェーンゲートのところに林道標識があるという話だ。思い出した後も、「そんなものなかったよなぁ?ぶっ倒れて風で飛んでいったんじゃね?」という程度に思っていた(^-^;
だーがー
記事冒頭に載せた写真を見返してみると、ぶっ倒れてはいるものの、しっかり同じ看板が写っているではないか Σ(゚д゚lll)ガーン!!
これがその看板の内容。
柚の木林道
開設年度 昭和7年
延長 1,491m
幅員 3.4m
千葉営林署 (←上に張った訂正のシールが剥がれている)
これを見ると、まず林道が開通したのが昭和7年、つまり1932年であるという事がわかる。そして、前回の記事で書いたのだが、本線と支線が、「袖ノ木線」と「袖木線」の違い説があるという話は、どうやら自分の記憶違いだったようだ。実際には「袖ノ木線」と「袖の木線」、つまり「の」が片仮名か平仮名かという違いがあるということだったようだ。
いやぁ、ちょっとした手違いはあったけど、、、でもでも、無事に謎が解決した。めでたしめでたし、とっぺんぱらりのぷぅ ヽ(^o^)丿
じゃねーーーーーっ!!!
そう、写真を見た数秒後、おかしなことに気づいてしまったのだ。
「延長 1,491m」だって??? それでは、ここからせいぜい鴨川との市境付近までの距離にしかならない。だが実際には、本線までの距離はその倍はある。メートル単位まで細かく記しておきながら、そんな誤差はありえないではないか。
「袖ノ木線」と「袖の木線」の違いがある説は、この看板を根拠にしていたものと思われるのだが、それでもこの道が「ゆずのきせん」であることが疑われることはなかった。
だが、自分はある事を思い出してしまった。
これは、本文中でも示した、隧道への道中に見かけた「浦木沢国有林分収育林契約分収林」というタイトルの看板のなかにあった地図(上が南)。川の名前が少々いい加減な気がするのだが、役所の名前で設置されているものだ。
注目すべきは、赤のアンダーラインを引いた道路名。これまで、「林道ゆずのきせん(の支線)」と思っていた道は「作業道」と記されている。そして、西に延びる道が「柚の木林道」と記されている。昨日、本文を書いた時はまさかと思ってスルーしたのだが、こうなってみると俄然この表記の信憑性が増してくるように思われる。しかも、西の「柚の木林道」と記されている道を1491m程進むと、ちょうど、地理院地図の道表記が途切れるあたりになるのだ。
なお、古地図を見ると、この西の道はそこからさらに延びて、現在の柚ノ木線の西側部分に一旦接続し、しばらく進んだ先で南に分岐し、最終的に鴨川市北小町方面に至っている。
ということで、今回の隧道のある道だが---あくまで確定情報ではないが---「袖ノ木線」でも「袖の木線」でも、ましてや「袖木線」でもない、正式な意味(農林水産省所管という意味)での林道ではない可能性が高いのではないかいう考えに至った。看板の設置場所が微妙なのが混乱の原因だったのではないかと思われる (^-^;
なお、内容は公表しないが、まきき氏もこの辺りを歩き回ったことがあり、また道について断片的に聞いた話もあるとのこと。最近、活動頻度が低下気味の同氏だが、シェルパ兼対ヤマビルデコイとして、ケツを蹴飛ばして調査に引きずり出そうと画策中だ。
とはいえ便宜上、記事のタイトルとYoutube動画のタイトルはこのままとする。その方が通りがいいし、Youtube動画は編集とアップロードをやり直さないとならないので(^-^;
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おまけ画像
帰りに、もう少しでチェーンゲートというところで、道路脇の沢に下りてみた。比較的新しそうな擁壁があったのが意外。
この様子だと、普段は水量が少なくても、大雨の時は相当雑炊しそうだ。
ましてや、この上流がメガソーラーで禿山にされたら。。。