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小中川の源流から①~消された土木遺産

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取材してから3年近く、この日のネタは全部お蔵入りしていた(^-^; というのも、構成上、最初にくるべき物件があまりにも冴えないから。ぶっちゃけ最後の10枚程の写真以外はほとんど面白みがないと思われる(^-^;

 

今回は一応最初の見どころな物件までを取り上げる。そして、つい先日追加取材した、それの衝撃的な現在の姿も、、、

 


さて、ここは大網白里市小中(こなか)にある小中池公園。奥に見えるのは小中池という溜池のダム。この公園、ちょっと長めのローラー滑り台もあって休日はそれなりに賑わっている。

 

 

この小中池のダムは、1947年竣工のアースダム。堤高18.9メートルなので、河川法上でも正式なダムになるはずだと思うのだが、正式名称はあるのだろうか?「小中池ダム」としているサイトもあったのだが、正式名称なのかは不明。

 

 

時期によっては雑草だらけなのだが、この日は綺麗に草刈りされていた。これなら芝すべりもできそうだ。特にそれを禁止するような立て札もなかったと思う。

 

 

堤体の上にあがると案内板がある。ここから二級河川南白亀川(なばきがわ)水系の主要な支流のひとつである小中川が流れ出している。いや、正確に言うと小中池に流れ込む河川も小中川なのかもしれない。ドブ川に近い川だが、自然形成されたものとしては県内最北と言われている小中大滝(通称)もあったりするのだが、今回はここからということで(^-^;

 

 

溜池からみた堤体。

 

 

池の西側に余水吐があるが、この様子ではこれが活躍する機会はあまりなさそうだ。

 

 

余水吐を越えた水はすぐに水路隧道に流れ込むつくりになっているようだ。立入禁止の札はなかったと思うのだが、さすがにここを降りて探索するのは遠慮しておいた(^-^;

 

 

そして、ダム下にワープ。ここから下流へのプチ旅のスタート。

 

     ※     ※     ※

 

【名称】不明
【所在地】大網白里市小中
【竣工】不明
【延長】(目測)
【幅員】(目測)
【訪問日】2016年10月2日

 

 

上流側最初の橋。南側より。場所はココ(←クリック)

 

 

橋の上から東の下流方面を望む。さぁ、とっとと先に進もう。

 

     ※     ※     ※

 

【名称】不明
【所在地】大網白里市小中
【竣工】不明
【延長】(目測)
【幅員】(目測)
【訪問日】2016年10月2日

 

 

2本目の橋

 

     ※     ※     ※

 

【名称】不明
【所在地】大網白里市小中
【竣工】不明
【延長】約3m(目測)
【幅員】約2m(目測)
【訪問日】2016年10月2日

 

 

3本目の橋

 

    ※     ※     ※

 

【名称】不明
【所在地】大網白里市小中
【竣工】不明
【延長】約3m(目測)
【幅員】約2m(目測)
【訪問日】2016年10月2日

 

 

4本目の橋

 

 

その先で圏央道と交差するのだが、川は暗渠となっている。

 

 

圏央道のボックスカルバート。この写真を撮ったときはまだなかったのだが、現在、ここには大網白里スマートインターが設置されている(2019年3月24日供用開始)。

 

 

圏央道を過ぎると道は左(北)にカーブする。

 

 

そのまま県央沿いに北上する。

 

 

 

ここも橋というより暗渠か?

 

 

その先にもまた暗渠。

 

 

そして堰と記念碑。記念碑は土地改良事業のもので、平成20年のものだった。

 

 

     ※     ※     ※

 

【名称】池田橋(いけだばし)
【所在地】大網白里市小中
【竣工】1936(S11)年3月
【延長】約3m(目測)
【幅員】約3m(目測)
【訪問日】2016年10月2日(前回訪問:2011年11月1日、前々回訪問:2010年11月23日)

 

 

さて、ここからが一応今回の見どころ。

 

 

登場!

 

 

あ、いや、違った。この仮設橋の先にある橋だ。

 

 

コンクリート製の小さな橋。手前の水管橋が大きく曲がって写っているのは、写真がパノラマ合成だから(^-^;

 

 

西側より。

 

 

西側右の親柱。「池田橋」

 

 

西側左の親柱。「昭和十一年三月竣功」

 

そう、この橋はなんと戦前生まれのコンクリート橋なのだ。この橋を見るために、滋賀の巨匠、クイック氏がわざわざ大網白里まで来たことは有名な話である(※註)

 

※正確には、たまたまここを通りかかったところ、この橋に気づいて即座に食いついたという事らしいのだが、まぁ、同じような事さ!事実関係に厳密さが要求されていない事は大げさに書いた方が面白いし(笑) いずれにせよ、さすがクイック氏、お目が高い。ここは、自分もお気に入りの橋だった。

 

 

橋の上から南の上流方面を望む。

 

この時は、作業用にわざわざ仮設橋を設置するということは、当然橋の保護のためだと思っていた、、、

 

 

北の下流方向。こんな小川だが、時折、ポチャンと魚なのかウシガエルなのか、小さくない生き物がいる気配の音がする。

 

 

東側より。この橋、西側より東側の方が幅員が小さい。つまり、上からみると等脚台形の形をしているのだ。向かって右側の路盤が少々不自然な造りになっている。

 

 

東側右の親柱。「いけだばし」。

 

 

東側左の親柱。「昭和十一年三月竣功」。

 

 

北側より。

 

 

こんな短い橋なのにご丁寧に橋脚がある。そして右手の謎の梯子。ここを登っても橋の床面に頭をぶつけるだけなのに、、、(^ー^;

 

機会があれば河床に降りて見てみるのも悪くないか、などと思っていたのだが。。。。。

 

     ※     ※     ※

 

 

先日、久しぶりにここを通りかかって愕然とした。池田橋は真新しい無味乾燥なボックスカルバートに置き換えられて、姿を消していた。

 

先程の大網白里スマートインターチェンジへの道が整備され、そのど真ん中にあった池田橋は容赦なく撤去されてしまったようだ。

 

戦前のコンクリート橋は意外と残っているものが少ない。またひとつお気に入りだった貴重な土木遺産が姿を消してしまった。。。(´Д⊂グスン

 

 

 

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土方歳三日記 上: 生い立ち、上京、新選組結成、そして池田屋事件 (ちくま学芸文庫)

 

 

 

 


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