【名称】不明
【所在地】夷隅郡大多喜町上原
【竣工】不明
【延長】約15m(目測)
【幅員】約8m(目測)
【高さ】約6m(目測)
【訪問日】2019年9月8日
ここは大多喜町上原、夷隅川水系の二次支流、沢山川の河床に降り立っている。現在地はココ(←地理院地図)。前方に水路隧道が大口を開けている。
ここは建設中止となった大多喜ダムの予定地の近く。ちょうどこの付近に堤体が作られる予定だったようだ。もし計画通りダムが完成していたら、あの水路隧道も姿を消していた可能性が高い。
ひと月程前にもここを訪れているのだが、水路隧道にたどり着くことはできなかった。長靴がどうにも水没してしまうことが明らかだからだ。ここで諦めて引き返したのだった。だが、今回は秘策(という程のものでもないが…)を用意している。
ずばり、海パンじゃぶじゃぶ作戦である。前週、キンダン川の水路隧道へ行った際に使った技だ。あの時はナメ床に滑りそうになり、岩場でくたびれ、ヤマビルに喰われまくって酷い目にあったのだが、今回も懲りずにやってきた(^-^;
これがひと月前の様子。
なお、今回はmaya氏にも付き合ってもらった。彼もこの日のために、足袋を用意してきた。じゃぶじゃぶする気満々である。
ここから先の様子は下の動画で
行きは動画撮影をしていたので、写真撮影は戻りながら。ちなみに、ここからすぐ下流側にもう一本水路隧道があるので、それを撮ってから戻った。
東側(吐口側)より。
段面の大きな隧道。
だが、土被りは意外なほど少ない。
内部から上流方面を。
こちらは下流方面。
天井。
この上はちょっとした小山になっているようだ。
呑口側の二五穴から水が流れ出していた。
坑口はせき止めてあるようだが、水が漏れ出していた。ダム計画が起こる前はこの付近は農地が広がっていた。いまでも水は豊富なようだが、農地戻ることは二度となさそうだ。
西側坑口から
見事な姿。
水路隧道を建設した時に河床を掘り下げたのだろうか?
さらに上流側にもう一本横穴が。
少々大きめの二五穴。
上流側より。
※ ※ ※
最後に農地が広がっていたころの様子を。これは国土地理院が1975年1月6日に撮影した航空写真(CKT7414-C6A-49)を元に作成したもの。今回の隧道は「水路隧道①」だ。
房総の平野部にある川廻しの典型。蛇行した川を2本の水路隧道で短絡している。旧河道部分は土を入れていたように見える(ただし、現況の東側の旧河道部分は若干掘り返されているようにも見える)。今回の隧道部分の元々の河道は隧道の北側にあったようだ。水田ではなさそうだが、畑だったのだろうか?現在は笹藪でとても入り込めそうにない(^-^;
※ ※ ※
なお、近日中に次の水路隧道もアップする予定。
おバカな予告動画も作ってみたので、よかったら(^-^;